シンポジウム・セミナーのご案内

令和5年「サーツ寺子屋」 オンライン講座

 本年も皆様のご期待にこたえる企画を予定しています。講座については詳細が決まり次第、ホームページに随時掲載します。
 皆様のご参加を歓迎します。

第11回オンライン講座
 11月11日(土)
 13:30~ 15:00

  録画視聴申込み

テーマ: 「建物調査の現状と最先端技術の紹介」
 日時:令和 5年11月11日(土)13:30~15:00   
 会場:Zoomによるオンライン配信
 講師:青木孝二 (株)ジャスト 調査診断部
 受講料:1,000円 
 募集人員:100名

【講演要旨】
 2000年代の建物調査は、主に劣化調査や耐震診断のための調査が主な目的として行われてきた。公共施設などの耐震診断率が90%を超えている現状もあり、耐震診断のための建物調査は減少している。また、2011年の東日本大震災後には非構造部材の調査が増加し、2018年の大阪府北部地震後にはコンクリートブロック造の調査が増加したが、現在は減少傾向にある。
 一方近年では、人々の健康やカーボンニュートラル、建物の長寿命化をキーワードとした、アスベスト調査や耐久性調査が増加傾向にある。まず、アスベストについては2006年に使用が全面禁止となり、既存建築物に対する規制も年々強化されており、2023年10月からは有資格者による調査が必要となる。また、耐久性調査はコンクリート内の中性化領域にある鉄筋の割合を算出して耐用年数を評価する手法である。
 本講座では、まず建物調査の現状として、これらアスベストや耐久性の調査についてお話しする。また、建物調査においては検査機器を利用することが多く、これら機器の先端技術とその活用法についても紹介したい。

第10回オンライン講座
 7月29日(土)
 13:30~ 15:00

  録画視聴申込み

テーマ: 「20世紀の3巨人と現在 −フラー、イームズ、プルーヴェに学ぶ−」
 日時:令和 5年 7月29日(土)13:30~15:00   
 会場:Zoomによるオンライン配信
 講師:松村秀一 早稲田大学理工学術院総合研究所上級研究員・研究院教授
         元日本建築学会副会長(サーツ代表理事)  
 受講料:1,000円 
 募集人員:100名

【講演要旨】
 1895年アメリカに生まれ、ダイマキシオン・ハウス、フラー・ドーム、「宇宙船地球号」等人々を驚かす、そして多くの人に影響を与える様々な業績を残し、その紹介のされ方も思想家、発明家、建築システム考案者、詩人、或いは20世紀のレオナルド・ダ・ヴィンチ等と実に多方面にわたってのそれになることに驚かされる、巨人バックミンスター・フラー。
 1901年、世紀末のヨーロッパを席巻した芸術運動アール・ヌーボーの聖地として知られるフランスのナンシーに生まれ、名付け親だったエミール・ガレたちのクラフトマンシップと現代的な工業との融合という革新的なテーマを引き継ぎ、自ら鍛冶職人として身体に技を覚え込ませながら、他方で20世紀の先端的な工業技術をものづくりの過程に果敢に取り込んでみせた工業化時代の棟梁ジャン・プルーヴェ。
 1907年アメリカに生まれ、フィンランドから渡米してきたエリエル・サーリネンに建築を教わり、画家のレイと結婚した後、西海岸に拠点を移し、市場に流通していた非住宅建築向けの工業化された建材・部品を転用し独自にアセンブルすることで、誰も見たこともないような軽やかさを持つ自邸を、とても安価につくって見せ、その後は狭い建築界からより広いデザインの世界に活動領域を広げ、20世紀を代表するデザイナーになったチャールズ・イームズ。
 いわゆる近代建築家たちとは明らかに異なる独自の軌跡を20世紀の建築史に残したこの3人の巨人。あまりにもオリジナルな彼らの創作を振り返りながら、今も色褪せることのないそれらの瑞々しい意味を、見つめ直してみたいと思う。

第9回オンライン講座
 2月18日(土)
 13:30~ 15:00

  録画視聴申込み

テーマ: 「建築物の耐風設計:誤解と問題点」
 日時:令和 5年 2月18日(土)13:30~15:00   
 会場:Zoomによるオンライン配信
 講師:田村 幸雄 東京工芸大学・名誉教授、風工学研究センター・名誉センター長
                               (サーツ正会員)   
 受講料:1,000円 
 募集人員:100名

【趣旨】
・風による構造物等の被害は強風だけで起きるのか?
・建築物の風被害の主たる原因はヒューマンエラー?
・飛散物による衝撃の重要性は?
・設計風速と設計用風荷重の意味は?
・台風と竜巻は耐風工学的に違うのか?
・建築物等の供用期間は設計用荷重レベルの設定に関係するのか?
・外装材設計と骨組設計で荷重レベルは違って良いのか?
・仮設構造物と一般建築物の設計荷重は違って良いのか?
・各種条件付建築物の耐風性は?
・社会的に重要度や影響度の高い建築物の設計荷重レベルは?
・で、建築物は安全に作れるのか?