「建築構造物の耐震性確保のための提言」
「耐震設計偽造に関する研究集会」11月21日(月曜日)の議論をふまえて

2005年11月29日(11月24日に提言案を発表)
NPO法人建築技術支援協会
 文責:和田 章、安部重孝、米田雅子

4. 構造設計者のプロフェッションの確立
建築家を通してなど、発注者から構造設計者への建築構造コストの低減の強い依頼がきていることは事実であり、設計・施工の先端にいる技術者には、「必要なものは必要と主張する構造設計者」としての誇りと高い責任感が必要である。約27万人の一級建築士のうちの約1万人が建築構造の仕事をしていると言われるが、その他の26万人には必ずしも建築構造の最新技術に詳しくない人が多い。ただ、制度の上ではすべての一級建築士が構造設計を行うことが出来る。日本建築構造技術者協会は、以前から構造士制度を設けているが、法体系との関係がないために、一般の一級建築士との違いが明らかでない。構造設計、構造技術の仕事の重要性を社会に主張し誇り高い仕事としてのプロフェッションを確立する必要がある。